まず出会うことから

掲載日：2024年3月9日

この夏は記録的な猛暑になりましたが、お盆を境に日が短くなると

徐々に相談が増えて来ます。

３９歳男性は、親御さんから相談に行く様に言われたそうですが、

「正直なところ結婚を一度も考えた事はない」と言います。

親御さんに言われた手前相談には来ましたが、婚活はしませんと

言わんばかりでした。

そして結婚したい願望はないけれど、結婚した方が良いのか悩んでいる

３３歳女性は、「出産についてはタイムリミットなので悩んでいます」と言います。

この様に、結婚した方が良いのかどうかを悩んでいると言う相談はとても多く、

婚活イベントの参加者からも良く聞かれます。

さらに先の事を考えると、一人では寂しいのではないかと心配している４０代の男女もいます。

『結婚はどうしよう？』と考えるのは、現在お付き合いしている相手が居ないから

ではないですか？と聞いてみるのです。

交際している人がいたら自然と結婚を考えるものです。

すると「今までちゃんと交際した経験がない」と答える方が多いのですが、

ご相談に来た３０代の二人も恋愛経験はありませんでした。

本当は結婚を考えた事が無いと言うのではなく、結婚する為には誰かと出会い

お付き合いする訳ですが、そんな風に上手く事が運ぶとは思えないし、そもそも

出会いなんて今まで無かったのだから結婚なんて出来ないのではないかと思う様なのです。

要するに色々と考え過ぎて不安な気持ちから「結婚は考えていない」と

言っていると話してくれました。

「結婚したいと思う相手をみつけてから考えれば良いじゃない」

と言うと、急に表情が変わって行き

「そんな感じで良いのですか！」

ととっても気持ちが楽になった様でしたので、それ程『結婚』は重圧だったのでしょうね。

婚活するに当たり男性は自分の学歴や収入を気にしていましたが、

会社員で平均的な収入があるのに彼にとって結婚とは高いハードルだと

思っていたのです。

恋愛や結婚に必要な事は、相手の気持ちを考えられる事なので婚活を

する事で身に付けて欲しいです。

女性は人見知りだと言いますが、相手が困らない様にしようと考えられる

様になると自分が変わって行きますので、色んな人と出会う経験が必要です。

「何でも話し合えて、自分の事を良いと思ってくれる人と出会える様に頑張れば」

と言うと、二人が重く考えていた『結婚』とは全く違ったイメージが出来たので、

出会いに前向きになりました。

結婚は本人の自由とは言え、結婚を選択しない人よりも何時かは結婚したいと

思っている人の方が多いのですが、出会いが無いまま日々が過ぎて行き、自分が結婚

したくなったからと言って婚活を始めるから難しいのです。

結婚は相手あっての事ですので、結婚する気とかあまり関係がなく、

結婚したい相手がいたら結婚します。だから色んな事を考えるよりも

先ずは結婚相手を見つける事から始めた方が良いのです。

結婚を考えるのは、結婚したい相手と出会ってからです。

自分の為の婚活と思い、出会う事から始めて欲しいです。

令和５年９月７日長野市民新聞掲載