主人公の自問自答 共感
掲載日:2025年8月13日
前回は『サザエさん』一家のカツオくんを話題にしましたが、
今回はNHKのドラマ『ひとりでしにたい』を取り上げたいと思います。
39歳独身女性が終活と向かい合う姿を主演の綾瀬はるかさんがユーモラスに描いています。
結婚をせずに仕事で実績を残して来た叔母さんの生き方に憧れた主人公は、
自身も自立してマンションを購入し仕事やアイドルグループの推し活を生き甲斐にして
充実した日々を送っていましたが、ある日憧れの叔母さんの孤独死がきっかけで自分の
生き方を見つめ直して行くストーリーです。
これまでは生涯独身でいる事を不安に思った事はありませんでしたが、憧れの叔母さんが
死因も分からない程死後経過して発見された事で孤独死だけは避けたいと思い、パートナーを探す為に婚活を始めました。
自分のキャリヤを考えると自然と相手に求める理想は高くなるのですが、結婚となるとキャリヤよりも
年齢を重要視されてしまい、アラフォー女性の婚活での需要は少ないと言う現実を知る事になりました。
主人公と同世代の視聴者の事を考えれば、厳しい現実よりもあり得ない夢物語になるドラマが多い中で、
実にリアルな婚活を描いている事から興味を持ち観ていました。
主人公は結婚が難しいなら他にどんな生き方が良いのだろうかと自問自答しながら考える姿がとても
面白いので深刻に考える事なく共感できると思います。
主人公が考えた結果は、迷惑をかける事なく「ひとりでしにたい」と自分の人生を見つめ直し終活が始まりました。
先ずは親の介護問題と向き合うのですが、最初は遠慮しながら話しつつここでも親と子が本音でバトルを交わす様子
をコミカルに描いていますので、意外と取り組みやすい事が分かります。
親子にとってみれば親の老後や介護問題はお互いに触れたく無い話と思われますが、絶対に避けては通れない事なので
シリアスに考えるのではなく、元気なうちに話し合って準備をしておく事が大切でお互いに気が楽になり後で後悔する
事がないと思えるのです。
このドラマはアラフォーの独身女性が主人公ですが、お一人様で生きる選択を問うものではなく、
きちんと一人で生きる生き方を描いています。
『理想の人と出会えたら結婚も選択肢のひとつ』とか『今の自由な環境を維持したい』と何となく生きている独身者が
多い事が気になっていたので、このドラマは是非参考にして貰いたいと皆さんに話しています。
また独身者だけでなく誰しも老後の不安を抱いていますが、重くなりがちが問題を前向きに捉えより良い人生にする為の
アイディアが詰まったドラマだと思います。
全6回なのでもうすぐ終わってしまうのですが、大河ドラマよりも視聴率が良い事もあると言う人気で、
原作はカレー沢薫さんの漫画作品です。
私事ですが最近老いを感じる事が多くなりましたが、先日ちょっとしたミスを子供達から老いの所為にされた事に憤りを感じ、
年寄り扱いされる事はとても嫌で寂しく悲しい気持ちになりました。
しかし私自身も自分の両親や同居していた夫の両親や祖母に対して年寄り扱いしていた事を思い出し、
嫌な思いをさせてしまったと今更ながらに後悔しました。
勿論自分でも気を付けますが、お互いに気持ち良く過ごす為に思っている事を子供達に話しました。
終活を前向きに考えて、老いる事は決して悲しい事ではないと思っています。
令和7年8月7日 長野市民新聞掲載


