老後を考えて行動を

掲載日：2024年3月9日

新しい年が始まった途端に大きな地震がありました。

元旦の午後、犬の散歩を兼ねて近所の神社にお参りに行った帰り道の事で、

立っていられない程の揺れでした。

馴染みのある近隣県に大きな被害がありましたので、予知できない災害の怖さと

被害の大きさに心を痛めています。

予測出来ない事への万全な対策は難しいのですが、準備出来る事をしておく

必要性を感じました。

同時にもしもの時の為に家族の行動を話し合う事も大切ですので他人事で終わら

せない様にしたいですね。

先日は、上田市が主催する『親のための婚活セミナー』で講師を努めさせて頂きました。

以前は親御さんに向けての婚活セミナーが各地で開催されていましたが、この数年は

程んど開催されない中で上田市だけは毎年開催しています。

独身者の結婚観や婚活者の動向は毎年変わる為、セミナーで話す事も毎回違うので参考に

なると続けて参加して頂いている親御さんもいます。

今回親御さんたちに伝えた事は、親と子はそれぞれの生き方があると言う事です。

子供の将来が心配なのは親として当然の事ですが、親だって自分の老後の事をしっかり

考えておくことも必要です。

セミナー後に、参加された親御さんたちと意見交換をする時間がありましたが、お子さん達は

結婚する気持ちはあるらしいけど婚活はしていないとか、婚活はしているが上手く行かないと

言う悩みを話していました。

結婚する必要性をあまり感じていな現代ですが、親は結婚しないと困ると思っていますので、

子供は結婚をプレッシャーに感じています。

しかし結婚したく無い訳ではなく、出会いがないので相手がいないだけなのです。

そして出会いが無いから恋愛経験が少ない人達が婚活をしているので、どんな人が自分と合うのか

分からずに理想の人を求めているので難しいのです。

今時の婚活や結婚について具体例を挙げて話すと、『話が下手だから』とか『異性との付き合い方

が分からない』から子供は婚活は苦手だと思うと言います。

話が上手くて明るく振舞えたとしても、必ずしも結婚出来る訳でもないのです。

全ての人に好かれる事なんて無いのだから、自分の長所を相手にアピールし理解してくれる人を

婚活で探す事です。

すると真面目で優しい位しか長所はないと親御さん達は言いますので、それぞれのお子さんの事を

聞いてみると、アピール出来る長所が見つかりました。

他人に褒められると自信が持てるし、これならばお子さんに婚活を勧められると前向きな気持ちに

なった様です。

親御さんから、

「今まで子供の事ばかり心配していましたが、親も元気な内に旅行したり自分の人生も楽しみたいと思った」

とか

「後継ぎとか墓守の為に子供の結婚を考えていましたが、自分自身で結婚や将来の事を考える様に話します」

と言う感想があり、中でも

「もしもの時の為に、今から準備しておく事も親のやるべき事だと思った」

と言う親御さんの感想に皆さん頷いていました。

親が老後の事をちゃんと考え行動する事で、お子さんも自分の将来に自覚を持つ事もあると思っています。

何が起こるか分からないので、準備出来る事はしておきましょう。

令和５年２月１日　長野市民新聞掲載